【ワタルトコウ】 不妊治療〜出産育児の覚書

妊活4年。うち高度不妊治療歴2年。別居も稽留流産も経験。子どもを諦めかけて引越し&猫を飼い始めた所、妊娠継続でき、2021年6月出産しました。

10人目の子ども

息子1歳3ヶ月になりました。
最近、ふと頭をよぎる、「この子は私の10人目の子ども」。
受精卵10個目。
1人目は陽性判定出たけれど、すぐに化学流産。
3人目は9週まで一緒にいたけれど、稽留流産
他の7人は少しhCG値が出たのもあるけど、陰性。
今いる息子は、10人目の子ども。

不妊の原因がはっきりしない私たち夫婦。
検査結果上では、健康体。なぜ自然妊娠できないのかおかしいと感じるほど。
こんなに子どもを授かりたいと思っても、授かれないのが悔しい。
妊娠継続するのは、奇跡。

妊娠中もずっと不安で、死産についてや母体のリスクや危険も色々調べ続けた。
生まれるまで、呼吸をしているのを見るまで、何も安心できなかった。

長い陣痛を経て出産したとき、とうとうここに到達できた、と思った。
ここにたどり着けたのは、何故だろう。
最低限、「不妊治療を続けてきた」ことが理由の一つになるのだけれど、
それ以外は、「たまたま壁を飛び越えられただけ」と感じてる。

メスのサケが川を遡って出産しに行くけれど、
滝のようなところで向こう側に行けるサケって、もちろんエネルギーがあるけど、
たまたま良い場所から飛び上がって、たまたま水の流れがちょうどいいところを泳いでて、
たまたま、何もかも、運が重なって、向こう側に到達しているように見える。

私も、サケと同じ。たまたま。
だから、このたまたまが、ちょっと違っていたら、11人目を考えていたかもしれない。
4人目が自分にとって、一番最高の状態の受精卵だったのだけど、
なぜあの子は生まれてこられなかったのかな。
それも、たまたま、の言葉が、合っている気がする。悲しいけれど。


規則正しい呼吸を聞いて、あったかい体を触って、
ああ、この子は生きているんだな、生まれてきたんだな、って毎晩思う。